知っている人は知っているけど、知らない人もけっこう多い、サムフックのこと

たくさんある、サックスの交換可能なアクセサリー

サックスにはセルフで交換できるパーツがたくさんあります。

サックスを日頃から吹いている人は、リードやマウスピースはもちろん、リガチャーなどには色々な種類があって、自分に合うものを選ぶのが良いことを知っていると思います。

その他にサックスのネックも、一般的な楽器に付属しているラッカーのものを金メッキなどに変えることも、音や吹きごこちに大きな変化をもたらしてくれます。メジャーなサックスメーカーは、銀メッキや金メッキ、ピンクゴールド仕上げなどのネックを別売で販売しています。

私も、この夏にバリトンサックスのネックを、これまで使っていたラッカーのものからスターリングシルバー製のものに買い替えました。とても良いネックで、仕事道具なのだから、もっと早く買い替えるべきだったとちょっと反省しているほど。

さらに、最近はそんなネックと楽器本体をつなげるネックスクリュー(ネジ)も円柱形のものが注目されたりもしています(私もソプラノ・アルト・テナー・バリトンの全てを円柱ネジを使っています)。形だけでなく、素材には地金に真鍮、銀、チタンなど、そこに銀・金・ピンクゴールドなどのメッキ仕上げなどと、様々なネジがあります。

その他にも響きが増すというライヤー立てにつける重りや、数年前に大流行したゴムバンドでつけるリーフレック、さらにこれもたくさんの種類があって今も種類が増え続けているストラップなど、古くからあるものから最近出てきたものまで、たくさんのアクセサリーがあります。

サムフック(と、サムレスト)

さて、学校などでレッスンをしていると、時々、右手の小指が下のドのキーに届きにくい、サイドキーとの距離が手の大きさに合わなくて動かしにくい、などといった生徒さんがいらっしゃいます。ここで注目したいのがサムフック。このサムフックというのは右手の親指をかけるパーツのこと。ちなみに左手の指をかけるところはサムレストと言います。

サムフックは親指(thumb)を掛けるフック(hook)、サムレストは親指(thumb)を置く台(rest)。分かりやすいですね。

このサムフックやサムレストは楽器によってプラスチック製や金属製のもの、さらに最近は木製のものなどもあり、さらに本体との接地面を小さくしたカスタマイズ用のパーツもあります。サムフックやサムレストの材質と形状も、演奏しやすさや音に影響してきます(ちなみにサムフックの交換はセルフでも可能ですが、サムレストの交換は、楽器屋さんにお願いしましょう)。

上の画像は純正のサムフックとサムレストをつけた私のアルトサックスです。一方で私が使っているテナーサックスはセルマーの古いシリーズ2で、付属のサムフックはプラスチック製なので、サムフックをWoodStoneのサムフックに取り替えています。金メッキの響きと同時に、接地面が小さくなることで中低音のレスポンス改善にも役立ちます。

サムフックの取り外し・調整の仕方

そんなサムフックですが、こういうカスタマイズ用のパーツに触れる機会がないと、簡単に取り外しや位置の調整ができることを知らない方も多くいらっしゃいます。硬貨や大きなマイナスドライバーでネジを回すと簡単に外すことができて、位置と角度を調整可能です。もし、右手のドレミファの指やサイドキーの操作で困っている人は、このサムフックの位置と角度を調整すると良いことがあるかも!?

ただし、古い楽器などの一部の楽器ではサムフックが溶接されていて取り外しができなかったり、可動範囲が狭いものもあります。また、ヤマハ・ヤナギサワ・セルマーでサムフックの形状が若干違うので、もし楽器の付属以外のサムフックを買う際は、対応機種に気をつけましょう。

こういった楽器の話題も、このブログでは綴っていきたいと思います。

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